三つ子の魂百まで…ということわざがあります。
けっして、トン吉、チンペイ、カンタ(サリーちゃんに出てくる三つ子)が百歳まで生きる。ということではなく

三歳まで(幼い頃)に学んだことや性質は、例え肉体が滅びても、魂が百歳になるまで覚えているものだ。ということです。
それは大人になっても最初の習慣は一生モノのようです。
私が新卒で入社した会社では、新人だろうがベテランだろうが、仕事に対して
あることを必ず聞かれる風土がありました。
それは、たった一言
「それで、あなたはどうしたいの?」 社会情勢や、マーケットサイズ、価格競争、競合の存在。
そういった条件は、よくわかった。
新規参入が容易でないこともよくわかった。
「それで、あなたはどうしたいの?」とてもシンプルな質問ですが、この一言こそが仕事の本質だと思うのです。
これをちゃんと考えて、言葉に出来ないようなら、その仕事はしない方がいいんじゃない?と言われます。
たとえば、この質問に
「状況を見た上で、新規参入は難しいような気がする」と答えたりすると。
「それは、状況であって、あなたの意志ではないでしょう?あなたはどうしたいの?」
と、さらに畳み掛けられます。
「え

あ、、。ですから新規参入はしない方がいいと…」
「それがあなたの意志なら、それでいいんじゃないですか?」なんて言われます。
まぁ、負けず嫌いの私は、そんなこと言われたが最後

「いや。そういう状況ではありますが、提案した意志は変わりませんので新規参入の道を探りたいです

」
って、上司の思うツボ

だったのですが

なんてことで進めてきたので、もちろん失敗も数々ありますが

仕事の作法というか、仕事の責任というものを実感として学んだと思います。
どんな仕事も、「私」がどうしたいのか、どちらに進めたいのか。という
主体でなければ上手く行くものも上手く行きません。
主役は「会社」でも「部署」でも「私たち」でもありません。
「私」の意志が、確立されない限り、その仕事はしない方がいいのです。
その時に確立されるのは、意志だけでなく、責任感と度胸です

成功しても失敗しても、私の腹ひとつ。
なにがあっても責任は、私が取る。
誰のせいにもできない。なぜなら私が「こうしたい」と決めたことだから。
そう思うと、結構何でもできるものなんですよ

しかも、会社という大きな後ろ盾があると、ほとんど無謀とも言われるようなチャレンジもできるのです。
もっと言うと、所詮一社員の失敗なんて、会社にとっては蚊に刺されたくらいの打撃であって、どうとでもなるんです。
逆に、会社を潰すくらいの大失敗をするような大物になりたいと思ったものです

(公言していたし

)
それくらいの気持ちで仕事をすると、思い切ったことができます。
今私は、個人事業者なので常に「私」なのですが、この
三つ子の習慣が今でもとても役に立っています。
おかげさまで、開業して5年。色んなところからお仕事のオファーをいただきます。
独立間もない頃は、なんでも受けようというのがモットーでしたが、今は場合によっては私じゃない方がいいかな?というときは、お断りしています。
そのときも、自問自答するのは
「それで、あなたはどうしたいの?」
です。
この仕事を引き受けて、私はどこまで責任を持てるか?どこまで腹をくくれるのか?
あるいは、どこまで関わることができるのか?ということを客観的に考えて、
心の奥底から湧き出る「
それでもやりたい」という気持ちがある場合は、お受けしています。
そうすると、当然ですが、どの仕事も楽しくて仕方ない

だって、やりたい仕事しかしてないわけだし

今になってわかるのです。
それであなたはどうしたいの?
という質問は、「
それであなたは、何が幸せなの?」という質問だったのです。
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